2009. 06/02 (火)
おばあちゃん…
【風友は1歳7ヶ月と19日】
今日の買い物は、風友がずっと抱っこ抱っこでしんどかったです…。
「…かざちゃん、寝んねしよ?」
やっとの思いで家に帰り、
風友を寝せると、
あたしは…ふと、おばあちゃんの話を思い出した。
『本当はな、上にもう一人いたんだ…』
…あたしの父は四兄妹の長男なんですが、
おばあちゃんの話では、
あたしの父の上に、もう一人息子がいたそうなんです。
『だけどな、肺炎を起こして…』
…それは、父の兄が一歳を過ぎた頃。
夜中に高熱を出した父の兄を病院に連れていくため、
おばあちゃんは、
降りしきる雪の中、父の兄を背負い、
何キロもの道のりを、ひたすら歩いたそうなんです…。
だけど…。
病院に着いた時に、おばあちゃんは気付きました。
願い届かず、
父の兄は、
おばあちゃんの背中で息を引き取っていたんです…。
『…可哀想にな…』
…今でこそ、
おばあちゃんは沢山生きてきて、
遠い過去の涙も思い出に優しく滲んでいるけれど、
その夜のおばあちゃんをあたしの身に重ねると、
…どんなにか辛かったろうと、
心を切られるように感じて止まないんです。
そして、
その時のおばあちゃんのお腹には6ヶ月になる父がいたことも、
つい先日、父の兄の位牌を見て知りました。
…おばあちゃんに限らず、
昔は多くの赤ちゃんが命を失い、
母親は皆、やりきれぬ悲しみに暮れる時代だった。
あたしが生きる今は本当に恵まれている。
買い物で風友が抱っこをせびるくらい何でもない!
「…お〜、かざちゃん、可愛いなや…!☆」
風友を連れて行くと、おばあちゃんは本当に嬉しそうに微笑んでくれる。
…ねぇ、おばあちゃん。
来年はきっと、
チュッちゃんの事も、抱っこしてね…。
Posted by anan at 23:37
