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『マタニティな日々と、ママの日々』
子供たちに読んでもらう時のために、素直な思いを綴っている日記です。
良かったら、読んでみてくださいね☆。。(開始日:2007年3月7日)


  

    

2011. 03/28 (月)

探して、探して…!

【風友は3歳5ヶ月・暁希は1歳2ヶ月と11日】

昨日の日曜日は、大変な事がありました…。


…ショッピングモールで、入学式用のジャケットを選んでいたあたしは、

「時間かかるから…、二人を連れて散歩してきていいよ」

旦那さんに、そう提案したんです。


…それが、始まりでした。



「…じゃあ…、お散歩いく?かざ?」

「うん!いくー!☆」

風友は大喜び。

暁希をベビーカーに乗せたら、
そんな風友の手を引いて、

旦那さんは、店を出て行きました…。


…モールの外は、広々とした石畳の公園道路が続き、

新緑の並木道、
近くには駅やホテルもあり、お散歩には絶好の場所でした。


すると…、

しばらくして、
試着室に入った時、あたしの携帯が鳴りました。

『…かざがいなくなった!』

旦那さんからでした。


「…本当に!?」

…旦那さんの声は平静だったから、思わず聞き返した。

すぐに店を出て、電話をかけ直す。

『ホテルのそばの階段を登ったり降りたりして遊んでたら…、急に降りてこなくなって、いなくなった!』

電話の向こう…、

よく聞くと、
旦那さんの声は息があがっていた。


…すぐに、旦那さんとは出会えた。

「風友どっちに行ったの!?」

「全然判らない!」

旦那さんはあたしに暁希を託すと、走り出した。

目の前は、四方八方に遊歩道が広がっている。

どこから探せばいいのか、あたしも全く見当がつかなかった。

考えるより先に、大声をあげた。

「…かざ…、かざ……!」


周囲の人が振り返る。

恥ずかしかったけれど、風友が気付いてくれるなら…と思った。

けれど、
視界の限りを見渡しても、風友は出て来ない。

返事もない…。


…風が冷たくて、ベビーカーの暁希が悲鳴に似た声を上げた。

「お兄ちゃんどこ行ったのかな…、見つかるよね…」

小走りで暁希に話しかけていると、
ふいに、石畳にヒールが引っかかって体勢を崩した。


歩道橋の真下は、片道三車線の大通り。

風友が声をあげて泣いていても、きっと聞こえない。

それどころか、

もし、車道に出てしまったら…!


…不安が大きくなる。


トーマスのトレーナーを着て、緑のベストを羽織ったちいさな風友の姿を、祈るような気持ちで探した。


もう一度風友を抱きしめられたら、どんなにいいだろう…。


いなくなって間もないのに、

『もう風友に会えないかもしれない』

そんな事さえ感じていた。


…高校生が、大声で義援金を呼びかけている。


もう少し先まで探しに行こうか。

でも…、この方向にはいないかもしれない。

だけど…、居るかもしれない!


どうしたらいいのか判らなかった。

警察にお願いして、本気で1km四方を封鎖してほしいくらいだった。


あたしは…、
ショッピングモールの入り口近くに戻ってきていた。


誰一人知らない人だかりの中で、

風友は、泣いているかもしれない。

早く見つけてあげたい…。



…すると…、

向こうから、旦那さんが歩いてきた。


目を凝らして見つめる。


同時に、全身の力が抜けた。

力ない表情で、風友が、旦那さんに抱かれていた…。


「かざ………」

…両手を伸ばすと、風友は泣き出しそうな顔で歩み寄ってきた。

ほっぺと手は、可哀想なくらいに冷たくて、

あたしは両手で触れて暖めた。


『どこ行ってたの……』

声にならなかった。

離れたらダメなんだよと、声を絞り出しながら、

泣いてしまった。


風友は、きょとんとしていた。

「…アイスたべよう?ママ」

あたしは頷いて、何度も頭を撫でた。



…旦那さんの話だと、

風友は、あたしを探しにショッピングモールに戻ったそうです。


入り口近くのインフォメーションでスタッフに抱かれていて、

風友を受け取ると…、
すぐに、アナウンスが流れたそうです。

『緑のトレーナーに、緑のベスト、デニムをはいた、3歳になる、かずともくんをお預かりしております…』

…発音がわるいから、『かずともくん』と伝わったようですが、

風友、きちんと名前と年齢を言えたんだね…。


…更に聞くと、
買い物客の女性の方二人が、風友を連れてきてくれたようでした。

「…かざちゃん、ママー、ママーって、さがしたの…」

本人もそう言っているとおり、
お店で、あたしを探していたんですね。

きっと、大声でなく、ちいさな声で…。

想像が出来るから、余計に切ないです。


…風友は、少しも泣きませんでした。

はぐれる、とゆう事を、まだ解っていないのかな。

それが、怖いです…。



…泣いたのは、あたしと旦那さん。

ちいさな風友を、
探して探して、心配した日でした。

本当に、怖かったんです。



…ねえ風友、

そして暁希も。

もう、はぐれるのはやめようね。

お願いだから、
パパとママと、ずっと一緒にいてね…。



…長くなって、すみませんでした。

子供たちからは、
改めて、目を離さないようにしなきゃですね…!

画像(200x200)

Posted by anan at 23:10

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