2009. 01/17 (土)
豊かな島での思い出
【風友は1歳3ヶ月と4日】
傾いた陽が穏やかに屋根を染める、静かな夕暮れ時。
チャイルドシートで眠る風友を後部座席に乗せて旦那さんと車を走らせていると、
車は、あたしと旦那さんが通った小学校の学区内にさしかかった。
すると、ふと旦那さんが、
「なんかハワイを思い出す、この景色」
と、つぶやいた。
「…本当だ…、似てるね」
あたしもうなずく。
…とは言っても、
そこには海があるわけじゃなくて、少し小高い丘の上に、ただ家が数軒あるだけ。
だけどね、あたしはすぐにわかったんだ。
…旦那さんが今言った"ハワイの景色"とは、
二人で、オープンカーを貸りて『タンタラスの丘』に向かっていた途中に出会った、
丘の上の、親切な家族が住む家の景観だったんです。
(タンタラスの丘は、ホノルル市街が一望出来るオアフ島きっての夜景ポイントみたいです!)
「…思い出すね、最高の思い出だよね」
あたしと旦那さんはうなずき合う。
…ちょうど、あたしたちがタンタラスの丘に向かっていたその日は、
オアフ島で起きた地震の影響で、残念ながら丘の上に続く道が通行止めになってしまっていたっけ。
…あたしは、その日のことを思い出す。
『…あれ!?車がおかしい!』
それは、新婚旅行4日目のこと。
あたしたちが山道を引き返すと、
運転していた旦那さんが、突然、車を林に寄せて止めた。
見ると…タイヤがぺったんこ!
「パンクしてるよ!」
…どうしよう!!
ここは市街にはほど遠い山道で、
既に陽も傾き、周囲は薄暗い。
あたしたちはとりあえずトランクを開け、スペアタイヤを確認した。
だけど…、ジャッキ(だったかな?)が見つからない!
「…何とかなる、何とかなるよ!」
あたしが呪文のように唱えるも、工具がなくてはお手上げ。。
貸りた携帯も、かけたところで中学生レベルの英語力しかないあたしたちには何をどう話したらいいか…。。
…周囲には、民家が数軒。
見まわすと、近辺の住人らしき女性と、子供の姿が目に入った。
旦那さんは動こうとしない。
…よし!
もうここは、女性のあたしが積極的に行くしかない!
「…えくすきゅーずみーーー!!!」
何をどう伝えればいいのかも考えぬまま、あたしは意を決して女性に走り寄った。
すると、女性もあたしたちを気にかけていたのか、
「…どうしたの!?(英語)」
みたいなニュアンスで聞き返してきた。
【翌日に続きます→】
Posted by anan at 00:47
