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3. 産院へ ―10月14日、午前2時過ぎ。 産院に着き、夜間入り口からチャイムを鳴らして入る。 『夜間入り口の場所はあらかじめ知っておいて下さい』 って、よく看護婦さんに言われていたけど、 まさか本当に、夜入院することになるなんて…。 …2階のナースステーションに案内されたあたしたちは、 そこで陣痛の問診や入院書類の提出などを済ませる。 なんかここに来て陣痛が遠のいちゃった気がするけど、 『一旦帰って下さい』 なんて、言われたりしないよね…。。 「…では内診しますので、こちらへどうぞ」 緊張でいっぱいのあたしが案内されたのは、 なんと…ナースステーションの奥にある処置室の分娩台! …え!? いきなり分娩台とご対面なの!? 物々しい機材や酸素ボンベ、 分娩監視機や、頭上からあたしをにらむ大きな照明…。 無機質なそこに恐々と寝転がると、 近い将来味わうであろう出産のイメージが頭を巡る。 大丈夫だよね…。 あたしにも、産めるよね…。 …助産婦さんが内診を終える。 「…まだ、子宮口は1cmくらいかな」 …え? たったの1cm…? ピュッチを産むには、全開大の10cmまで子宮口が開かなきゃならない。 先は長そう…。 でもどうか、これからスムーズに子宮口が開きますように…。 母と旦那さんが待つナースステーションに戻ると、 看護婦さんが、旦那さんに立ち会い希望の有無を尋ねていた。 「もちろん立ち会います」 力強い、旦那さんの言葉。 今まであれほど長く、ピュッチの誕生を待っていたんだもんね…。 旦那さんだってきっと、 あたしと同じに不安で、 一緒にこの出産を乗り越える覚悟なんだ。 …怖いけど、あたしも頑張ろう。 次へ>> |





